2025年12月カリキュラム
「神は、その独り子をお与えになるほどに、世を愛された。」(ヨハネの福音書3章16節)
クリスマスイヴ。若い夫婦ジムとデラは、とても貧しく、お互いのためのプレゼントを買うお金がありませんでした。
デラの唯一の宝物は、美しく長い髪。ジムの宝物は、亡き父の形見である金の懐中時計でした。
悩んだ末に、デラは長い髪を売り、そのお金でジムの時計にぴったりのプラチナチェーンを買いました。
一方でジムも、デラのために懐中時計を売り、彼女の髪に似合う、高価でステキな櫛(くし)を用意していました。
クリスマスの夜、二人はプレゼントを交換します。ラッピングを開けた瞬間の驚きと、思わず浮かんだ笑顔と涙。そこには、「相手のためなら大切なものを差し出す愛」がありました。真の愛とは何か、本当の価値とは何かを、読者に問いかけるアメリカの短編小説家オー・ヘンリーの名作『賢者の贈り物』です。
子どもが小さい時、親は「贈り物を与える喜び」をたくさん経験できます。本当に特別です。
そしてニーズの多い現代社会でも「賢者の贈り物」が必要なのではないでしょうか。AIやテクノロジーの急激な発展、権力や富の集中など、社会の変化が激しい時代だからこそ、強さとやさしい心をあわせ持ち、人々を助けられるリーダーが必要とされているのではないでしょうか。
人は誰しも、自分のことで精いっぱいになりがちです。
「お金に余裕ができたら」「時間ができたら」「もっと実力がついたら、他の人のことを考えよう」と思ってしまうものです。しかし、その”いつか”はなかなか訪れません。
だからこそ私たちは、強さとやさしさは同時に育てるべき大切な心であることを、子どもたちに伝えていきたいのです。
二千年前、イエス様は一時的な権力や豊かさではなく、人生の苦悩や重荷、孤独、無力感、挫折、罪悪感から人々を解放する、永遠の希望を示してくださいました。神様が独り子を与えるほどに、一人ひとりを尊い存在として愛していることを、ご自身の生涯と命を懸けて示されたのです。
12月は嬉しいクリスマスの季節です。
子どもたちはサンタさんの存在や、あたたかな雰囲気に胸を躍らせています。
共にクリスマスをお祝いしながら、強く、そしてやさしい心が、子どもたちの魂に刻まれていくことを願って。
❄ Merry Christmas! ❄